学校内居場所


学校内居場所事業とは

「学校内居場所」とは、学校内に設けている「サードプレイス(*)」です。

誰もが自由に来て、自由に過ごせる「居場所」です。

 

現在、私どものパートナーであるNPO法人FAIR ROADさんが大阪府内の高校3校、中学2校で行っています。

 

大正白陵高校(大阪市大正区) わたしカフェ

箕面東高校(箕面市)     めいぷるカフェ

桃谷高校(大阪市生野区)   かめカフェ

 

市岡中学校(大阪市港区)   はとばカルチャ

鶴見橋中学校(大阪市西成区) よってみよう屋

 

(*)ファーストプレイス=家庭、セカンドプレイス=学校・部活・職場

サードプレイス=インフォーマルな公共空間。 固定的人間関係や緊張状態から離れ

て気楽に立ち寄れる場所

 

「学校内居場所」では、ただ時間を過ごすだけでも構いません。 わたしたちが日頃カフェやよく行く飲食店を利用する目的や時間がその日によって違うように、考えごとをしたり、宿題をしたり、楽しくおしゃべりしたり、お茶を飲んだりして自由に過ごします。

 

「カフェっぽい」の演出こだわり、文化を感じるおしゃれな音楽やお菓子、見慣れないボードゲーム、楽器や本、利害関係のないすこし変わった大人たちの存在が「異なる処遇」感を遠ざけ参加のハードルを下げる。 そして、「指導や評価」「権力や強い絆」が無い場所だから不安やこれからのことを言葉にすることができるのです。

 

こうして早期発見できた困りごとについては、生徒さんの利益を尊重しながら学校と連携し、中退や卒業後の社会的孤立を予防しています。

 

子どもの貧困を放置すれば日本経済が縮小

「学校内居場所」が最初に作られたのは「貧困教育」で有名になった大阪府立西成高校の校内居場所カフェです。日本の子どもの7人に1人が相対的な貧困状態にあることは、多くの人たちの知るところです。子どもの貧困は日本経済にとって大きな課題です。

 

子どもの貧困問題を放置すると日本経済が縮小します。

2014年に日本財団と三菱UFJリサーチ&コンサルティングが発表した資料があります。「子どもの貧困の社会的損失推計レポート」です。

 

これは、2014年当時の15歳人口(約120万人)のうち、貧困世帯(生活保護世帯・児童養護施設・ひとり親家庭)に属する子ども約18万人について、貧困状態を放置した場合の社会的損失を推計したものです。

 

これによると、子どもの貧困を放置した場合、生涯を通じて2.9兆円の所得が失われることになります。また、税・社会保障の純負担額は子どもの貧困の放置によって1.1兆円失われることになります。合計すると1学年の貧困家庭を放置するだけで、4兆円のマイナスが生じます。子どもの貧困問題は日本の経済に直結しているのです。

貧困問題解決に必要なのは教育

では貧困問題解決に最も効果のあることは何でしょうか。それは「教育」です。

 

1962年にスタートした、アメリカの幼児教育実験「ペリー修学前プロジェクト」という実験で、教育が貧困に対する有効手段であることを証明しています。

経済的に恵まれていない当時3~4歳のアフリカ系の子ども達に教育プログラムを実施した場合としなかった場合を比較した実験です。

 

プログラムの卒業者は学校中退や留年、特殊学級への参加が少なく、成人初期までに、多くが大学に入り、さらに多くが雇用されました。

犯罪を起こしたり、生活保護を受けたり、麻薬を使ったりする人数も少なく、結果として、プログラムの初期コストはかかりますが、投資した1ドル毎に約9ドルも生み出すほど最終的な利益は十分に高かったのです。この実験は今も継続されています。

 

英国の社会貢献活動の基本は「貧困対策」です。社会問題を放置することが、経済活動を損なうことになるという思考が基本にあります。英国は先進国の中で唯一子どもの貧困問題解決に効果を上げた国として知られています。

 

日本では社会貢献と営利活動を対立項として考える企業が今もあります。

自分達がモノやサービスを売る市場が縮小すれば、自分達の業績も悪化します。

パイが小さくなれば競争も激しくなります。

私たちは学校内居場所を運営するNPO法人FAIR ROADと二人三脚で、今後も日本の貧困問題に取り組んでまいります。